耳の健康にも、補聴器購入にも欠かせない医師の診察。

年齢を重ねることによる聴力の低下は仕方のないことですから、それに気付いたら、できるだけ早く耳鼻科を受診してください。なぜなら、聴力の低下の原因が、加齢による耳の機能の衰えではなく、何らかの病気の可能性もあるからです。「加齢だから仕方がない」と聴力の低下をしばらく放置していたものの、その本当の原因が病気であったという場合には、ますます厄介な事態を招く恐れもあります。聴力の低下に気付いたら、できるだけ早めに耳鼻科を受診するということは、とても大切なことなのです。

聞こえの悩みがあったり、補聴器の購入を検討している場合に耳鼻科を受診すると、医師によって聴力検査が行われます。聴力検査では、オージオメータという専用の機械が用いられますが、痛みや苦痛などは一切ありませんので、安心して聴力検査を受けてください。オージオメータを使った聴力検査では、ヘッドフォンを装着して、125Hzから8,000Hzまでの間の7つの周波数の音を聞きます。音が聞こえたときにボタンを押すというだけの簡単な検査です。これだけの簡単な検査で、「聞き取れている音」と「聞き取れていない音」が分かり、現在の聞こえの程度や耳の状態を把握することができます。また、聞こえの程度や状態を調べるためには「音」の聞き取りだけでなく、「言葉」の聞き取りを調べることも大切です。言葉の聞き取りについては、「語員聴力検査」をすることによって、どのくらいの大きさの声が聞こえているか、言葉の一つひとつを聞き取ることができているかが分かります。耳鼻科での聴力検査をしておけば、聞こえの程度や耳の状態のほか、自分の耳の弱点をカバーするための具体的な方法が分かるようになります。

耳鼻科での診察や聴力検査の結果、医師に補聴器の購入を勧められたら、補聴器の購入に向けて具体的な検討に入りましょう。補聴器は管理医療機器であることや、装用感や聞こえについて細かく調整する必要があるため、補聴器を取り扱っている販売店で購入することになります。販売店で対応してくれるスタッフに対しては、耳鼻科での診察や聴力検査の結果のほかに、自分自身が感じる日常生活での聞こえの悩みや、どんな音や声を聞き取りたいのか、どんな場所で使用するのかといったことを詳しく伝えましょう。なお、補聴器販売店でも補聴器の調整を目的とした「聴力測定」を行います。

補聴器と「聞こえ」について

ページトップへ