Artist

ウォーホル、ヘリング、シャーフ、バスキア…。

ここ数年のニューヨークは、19世紀末のパリのごとく若きアーティストが集結し、
咲き誇る才能たちがストリートを極彩色に染め抜いていた。

そんな喧騒から距離を置き、
その若きアーティストはベッドフォードホテルの薄暗い部屋に閉じこもって創作に没頭していた。
このホテルの住人たちは、こぞって自意識過剰ではあるが、
互いの個性を尊重するという点ではブルックリンでも五つ星級の感性を持ち合わせている。
極端に人付き合いが苦手な彼のことを、住人たちはいい意味で放置してくれていたので、
彼はこのホテルがニューヨークのどの場所より心地よかった。
図書館の司書を思わせる気難しそうな表情に、度の強いメガネ。色褪せたデニムのシャツ。
油絵具の匂いが立ち込めた小さな王国で、彼は来る日も来る日もカンバスに対峙していた。

ある木曜の午後、傾いた書棚を修繕していた彼は、
剥がれた壁紙の隙間から茶色く変色した小さなノートを発見した。
それははるか昔、この部屋を定宿にしていた老女が書き留めたと思しき詩集だった。
何気なくページをめくり、丁寧に綴られたある詩を目にしたその瞬間、
彼の目の前に、見たこともない色彩の世界が広がった。

※ストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

BFH-05 CLBR
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