Writer

ノンフィクション作家。

彼はそう自称するが、それを鵜呑みにする人間はこの界隈に一人もいない。
彼の職業を有り体に言えば、ゴシップ誌のライター。
ブルックリンからマンハッタン、ときにはアトランティックシティのカジノにまで足を伸ばしながら、
セレブリティたちのゴシップを漁っている。
これはと言えるネタを掴むと、彼はベッドフォードホテルへ舞い戻り、
煙草の煙に包まれながら、ウイリアムズバーグの骨董品屋で買い求めたタイプライターと散々格闘した挙句、
僅かばかりの原稿料を手に入れて糊口を凌いでいる。

その日、ベッドフォードホテルに戻って来た彼は異様な興奮状態にあった。
薄汚れたレンズの向こうで、充血した目がギラギラと鈍い光を放っている。
狭いロビーをうろつきながら、彼はつばを撒き散らして喚き続けた。

俺はやった!
とんでもねえネタを掴んじまった!アメリカがひっくり返るぞ!
へへ、こんな薄汚れたホテルなんておさらばだ。
俺は…俺は、億万長者だ!

※ストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

BFH-02 S
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