装用の目的・環境を考慮し「装用したくなる補聴器」を選びましょう。

補聴器は常に身に付け、聞こえのサポートを受け、日常生活をより豊かなものにしてくれるという重要な役割を担ってくれるものですから、補聴器選びは慎重に行う必要があります。もちろん「価格が手頃だから」「見た目がかわいいから」「お店の人がすすめるから」といったことも補聴器選びのポイントとして大切なことではありますが、まずは「正しい選び方」「上手な選び方」の基本を知っておきましょう。

補聴器選びの際にまず考えておくべきなのは、補聴器を「装用する目的」「装用する環境」になります。たとえば、「家庭内で家族と会話をするため」と「会社での会議や商談などのため」「音楽や映画を楽しみたい」という方では、聞こえに求めるレベルや目的が大きく変わってきます。また、自宅などの静かな場所での装用が多い方と、人の集まる場所や騒音が気になる場所での装用が多い方では、騒音を抑制する機能の有無などによって、聞こえが大きく変わってしまいます。そのため、補聴器を選ぶ際は、補聴器店のスタッフに装用の目的と環境をきちんと伝えたうえで、アドバイスを受けることが大切です。

補聴器をきちんと「使いこなす」ためには、購入直後から積極的に装用して、装用感に慣れることが必要です。また、脳が「音や言葉を聞き取る力」を取り戻すためには、個人差はありますが、数週間から数ヶ月間の期間が必要になります。ですから、「使いたくなる補聴器」を選ぶということも、補聴器選びの大きなポイントになってきます。大きさ、色、形など、一人ひとり好みのものがあると思いますので、実際に手にとって、装用して、使いたくなる補聴器を選ぶようにしてください。ただし、補聴器に備わっている機能や使い勝手などを全く無視するようなことがないようにしましょう。補聴器の購入は、言うまでもなく「聞こえのサポートを受ける」ことが目的です。それを二の次にする選び方はよくありません。

補聴器は最新のもので、高価なものほど高性能であることが多くなります。ただし、高い補聴器が、必ずしも「あなたにとってのベストな補聴器」というわけではありません。価格に関係なく、あなたが聞きたい音や言葉を、しっかりと耳に届けてくれる補聴器こそが、あなたにとってベストな補聴器であるということを忘れないようにしましょう。

補聴器と「聞こえ」について

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