補聴器の購入補助は、国よりも自治体のほうが積極的です。

聞こえをサポートしてくれる補聴器は、快適な日常生活を送るうえで必要なものですが、その金額は、「いつでも気軽に購入できるという」というものではありません。そこで頼りにしたいのが、国や自治体からの購入補助です。しかし、現在のところ、補聴器の購入に対する国や自治体からの手厚い補助が受けられる状況とは言えません。

難聴の程度が「高度難聴」や「重度難聴」であれば、国から身体障害者の認定を受けることができます。高度難聴による身体障害に該当すると認められれば、国からの購入補助を受けることができます。「軽度難聴」や「中等度難聴」の方は、身体障害者の認定を得ることができないため、残念ながら購入補助を受けることはできません。

もちろん、高度難聴や重度難聴であるかどうかは、医師の診察や聴力検査を受ける必要があります。また、医師の診察を受けるといっても、どの医師でも可能というわけではありません。市区町村が指定する医師のもとで、診察や聴力検査を受ける必要があります。まずは市区町村の健康福祉課などの部署に、「指定医」について問い合わせることから始めましょう。それと同時に、身体障害者の認定を得るための手続き、補聴器の購入費用の補助制度について説明を受けておきましょう。無事に手続きが進んだ場合は、補聴器の購入費用の9割について補助を受けることができます(購入できる補聴器には条件があります)。

国からの補助が上記のようなものであることから、独自に購入補助を行っている自治体もあります。自治体による購入補助については、年齢を問わずに補助を行う制度、高齢者のみに補助を行う制度、子どものみに補助を行う制度があります。また、自治体による補助制度の場合、国の場合とは異なり、軽度難聴や中等度難聴でも補助を受けられる場合があります。高齢化が進むなかで、補聴器の購入補助を行う自治体は増えていますので、まずはご自身がお住まいの自治体に対して、補聴器の購入補助制度の有無について問い合わせてみましょう。

補聴器と「聞こえ」について

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