子どもの目線で、問題を一緒に解決してあげましょう。

自分の子どもが難聴であり、補聴器を必要するような場合、親としてどのようなサポートが必要になるのでしょうか。親という立場でまずできることは、きちんとした聴力測定を受けさせたうえで、子どもに最適な補聴器を見つけてあげることです。子どもが幼ければ幼いほど、その重要性は高まっていきます。なぜならば、子どもの言語の発達には聴力が大きく影響するからです。できるだけ早めに子どもに補聴器を装用させることで、言語の発達に支障を来さないようにしてあげることは、子どもの将来のためにも欠かせない重要なポイントになります。また、幼い頃から補聴器のある生活に慣れていれば、周囲の子どもたちとも良好な関係を築きやすくなると思われます。

もしも子どもが補聴器の装用を嫌がるような場合は、無理矢理に装用させるようなことは避けてください。難聴という問題を解決する助けとなる補聴器を、これ以上嫌いになるような状況を招くべきではないからです。どうすれば自発的に装用してくれるのか?どうすれば補聴器の役割や大切さを理解してもらえるのか?そういったことを、子どもの目線になって、ゆっくりと考えてあげてください。また、どうして装用を嫌がるのか?といったことを理解することも大切です。装用を嫌がる理由を、子どもに直接たずねてみることで、改善できる方法が見つかるかもしれません。ただし、いつまでも甘やかしてばかりもいられませんので、ときにはきちんと指導をする必要もあるでしょう。

補聴器の力に頼るだけでなく、日常生活のちょっとした心掛けで、聞こえをサポートできる場合もあります。たとえば、「人の話を聞くときは、話している人のほうを向くこと」といったアドバイスをしてあげましょう。話を聞く姿勢、話の聞き取り方が自然と身に付くように一緒に考え、実行していくことが大切です。子どもに話しかけるときも、はっきりと聞こえるように話しかけてあげる、質問するときは答えを待ってあげるといった思いやりも欠かせません。学校に通う場合は、事前に先生に子どもの難聴のことや、補聴器を使っていることを知らせておくことも忘れないようにしましょう。先生の話がよく聞こえるよう、前のほうの席に座らせてもらうなどの配慮をしてもらえれば、子どもの負担も少なくなります。

補聴器と「聞こえ」について

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