眼鏡を選ぶときって、顔の形と同じくらい髪型との相性も大事です。ただ、ヘアスタイルごとにどのような眼鏡がマッチするのか、その正解が分からないという人も多いのではないでしょうか?そこで今回は10~20代に向けて、髪型別にベストな眼鏡を選ぶときのポイントを考えます。プロのヘアスタイリストの目線から、ロング、ミディアム、ショートに似合うデザインをレクチャー。それぞれの髪型につき、アレンジを変えて2タイプの眼鏡を提案しているので、自分に似合う一本を見つけるときの参考にしてみてください。
似合う眼鏡を教えてくれたのはこの人!

ヘアサロン「いつくし」「そそ」代表
才田とおるさん
Profile
中目黒の「いつくし」と馬喰町の「そそ」の二つのヘアサロンを手掛ける、ヘアスタイリスト。クリーンで上質なベーシックスタイルに、ファッション性を感じさせるヘアを作る。ファッション誌のほかさまざまな撮影でのヘアメイクや、セミナーでのティーチング、コンテストの審査員を務める。
髪型に似合う眼鏡を試着する3人!

〈ロングヘア〉
石塚千皓さん/会社員

〈ミディアムヘア〉
樋之津琳太郎さん/メンズノンノモデル

〈ショートヘア〉
藤澤希築さん/大学生
Long Hair
ロングヘア 石塚さんの場合



石塚さんに選んだのは…
[上] THE BEDFORD HOTEL BFH-09 VTCL (ヴィンテージクリア)
[下] THE BEDFORD HOTEL BFH-02 AG (アンティークゴールド)
真ん中分けはさりげないクリアフレームで好印象!


才田「ワンレングスのロングヘアは、王道のセンターパート(真ん中で髪を分ける)がおすすめ。ストレートなロングはナードな雰囲気に振れてしまいがちなので、控えめで適度なこなれ感をもつクラシカルなウェリントンタイプを合わせるのがいい。また、フレームカラーも重めのブラックより、顔に溶け込むクリアでクリーンな印象を加えることで、顔まわりにある髪も引き立てつつ、ファッション感を出せます」
石塚「クリアフレームは以前から気になっていたけど、上級者っぽくて手を出せなかったんです。クリアをさらっとかけている人はおしゃれだなって。定番のクラシカルな形を選んだら、素材をちょっと攻めてもしっくりくると思いました」
横分け&耳掛けに丸眼鏡で知的に


才田「もう一つのアレンジとして、分け目を少しずらして立ち上げながら横に流し、反対側を耳にかけると、大人っぽさをプラスできます。とはいえ、艶っぽさを出し過ぎないように、髪質はマットに、べっ甲風のラウンドリムを選びましょう。そうすることで知的な人物像に着地させています。髪を耳にかけた側で、細身で繊細なテンプルを見せることで、落ち着いた雰囲気にまとまります」
石塚「普段は黒を選びがちだけど、ブラウン系のシックな色にぐっときました。形も上品なので、サイドに分けて雰囲気をつけた髪型や、今日みたいなタイドアップした服装にもうまくマッチしていますね」
Medium Hair
ミディアムヘア 樋之津さんの場合



樋之津さんに選んだのは…
[上] nosefree NOF-103 OR (オレンジ)
[下] THE BEDFORD HOTEL BFH-07 GRH (グレーハーフ)
人気マッシュをオーバルで柔らかな印象に仕上げる


才田「バング(前髪)が重めのマッシュに似合うのは、柔らかい雰囲気を醸し出す細いメタルフレーム。さらに、色は肌馴染みがいい、優しい色味のゴールドがベターです。バングがすでに顔をフレーミングしているので、この髪型に厚いセルフームやブラックのフレームを選ぶと窮屈な印象になってしまうんです。髪に被らないようなすっきりしたオーバルタイプで、スマートな表情をつくるのもカッコいい」
樋野津「楕円形のリムは初めて。個性的な形で自分には似合わないと思っていたけど、かけてみたらすごく気に入りました! 品のいい賢そうな表情になるし(笑)、ジャケットを着るかっちりした服装にも合いそう」
おでこを見せたら大人なバイカラーで引き締める


才田「前髪を流しながら、おでこを三角形に抜いて肌を見せると、ぐっと爽やかな印象になります。先ほどと打って変わって、おでこと眉毛を出した場合は、目元に視線が集まるようにセルのボストンタイプを選ぶと表情が華やかに。透け感のあるバイカラーや、セルとメタルを組み合わせたテンプルなど、大人っぽさをキープしながら、ファッション的な遊びも感じられます」
樋之津「よくみると濃淡の表情があるバイカラーは、ベーシックすぎない気が利いたデザインを探している人にぴったり。形がシンプルなぶん、色で遊ぶのもアリですね」
Short Hair
ショートヘア 藤澤さんの場合



藤澤さんに選んだのは…
[上] TAKEO KIKUCHI TKO-304 DMGR (デミグレー)
[下] THE BEDFORD HOTEL BFH-04 AG (アンティークゴールド)
爽やかアップバングはサーモントでシックに


才田「ショートヘアで前髪を上げたときのアレンジは、ジェルやグリースで艶と束感を出すと軽やかさも加わります。若々しいスタイルだからこそ、眼鏡はちょっと背伸びしたウェリントンタイプのサーモントフレームであえてシックな表情に。すっきりした印象の中に、さりげなく個性的なひっかかりをつけるという、この対比がこなれ感を生み出してくれます」
藤澤「サーモントだけどコンパクトな大きさなので、存在感があるようでない。いい意味で印象が強くないので、服との相性もいいです。クラシカルな印象もあって、シャツやコートを使った上品なコーデに合わせたい」
自然体ベリーショートは八角形でポイント作り!


才田「サイドをタイトにしたシルエットのショートで、前髪を自然に下ろして流すだけで様になる。髪型に少しエッジがあるので、眼鏡はスクエアとラウンドが合わさったような、多角形のリムが似合います。このときフレームが細いものを選ぶのがポイント。今回は、髪の艶とのバランスをとって、マットな質感のオクタゴンタイプをセレクトしてみました。上品で遊び心を感じるデザインで、スタイルのポイント作りにも活躍します」
藤澤「これ好きです!僕にとってはアンティークゴールドが新鮮。多角形リムは初めてでしたが、かけたら肌にも馴染むし、こなれた雰囲気を出せます」
Photos:Shinsaku Yasujima Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
制作/集英社