集英社がお届けするリレー連載

センスのいいあの人のアイウェアと過ごす日常

Vol.1 人気スタイリスト 小川夢乃さん

自己演出の手段としてメガネを取り入れて、いつものおしゃれにひとさじのスパイスを。
そこで、参考にしたいスタイルサンプルを連載で紹介。

第一回は、雑誌『SPUR』をはじめ、カタログや広告など多方面で活躍し、遊び心ある提案に定評のある人気スタイリストの小川夢乃さんが登場。
彼女ならではの視点で、お気に入りの3本をシーン別にチョイス。ファッションだけでなくメイクアップとの関係性まで、心地いいバランスを探る。

撮影の日は、サングラスでメンズライクに仕上げて

撮影のときは動きやすいオールインワンを着ることが多い小川さん。
アイウェアなどの合わせるアイテム次第でフェミニンにもマスキュリンにも振れる一着だと言うが、この日の気分は後者。

「足元は革靴でメンズライクにしたい気分だったので、そのムードに合うサングラスを手に取りました。スタジオと屋外を行き来することも多いのですが、これはレンズのカラーが薄いので眩しさを軽減しつつ、室内でかけていても自然。寒色系でもグラデーションタイプを選ぶとハンサムな印象になりすぎず、女性にもかけやすいですね。チタン素材のフレームは軽いので、バタバタする日でもストレスフリーでいられます」

フロントは肌馴染みのいいゴールドカラーで、リムの上部がマットになったブロウ型。
テンプルはこめかみを過ぎたあたりからシルバーカラーになっており、印象的な横顔を演出してくれる。

パーティーの日は、華やかなジュエリーとのマッチングを楽しみたい

削ぎ落としたデザインのブラックドレスをまとってパーティーへ。
そこで選んだのが、個性を輝かせるプラダのメガネ。

「妊娠中にアレルギーでコンタクトが付けられなくなって困っていたのですが、お呼ばれのシーンで黒い服にゴールドフレームのメガネをかけてみたらしっくりきて。以来、こういった装いをすることが増えましたね。このメガネは、幅広だけど、角が丸い六角形のフロントデザインが素敵。シックなドレスとコントラストをつけるように、顔まわりはゴージャスにしたいので、メガネの世界観と響き合う大ぶりのイヤリングを合わせました。セミマットの赤リップでバランスをとったのもポイントです」

フロントはゴールドカラー、テンプルはブラックカラーでモードな佇まい。
六角形のフレームが、ギークさとフェミニンなムードを表現。丁番にはブランドロゴがあしらわれている。

『Prada』PR 51ZVD

リースでプレスルームを訪れる日は、会話が盛り上がるスタイルで

「ファッションはコミュニケーションの一部」と語る小川さん。
プレスルームをはしごする日は思わず近寄って話しかけたくなるような佇まいに。そんな日にかけたいメガネは?

「会話のきっかけになってくれるファーコートを主役に70年代風の装いにしました。そこに、レトロなメガネをかけてしまうとトゥーマッチになってしまうので、薄いグレーがかったクリアフレームが最適解。透明感のあるデザインはすっと顔に馴染んでくれるので、ファーストメガネとしてもおすすめです。洋服とメガネを繋ぐイメージで、ピンクのリップを引いてロマンティックに仕上げました」

さまざまなテイストで楽しめる、ほんのりグレーカラーをまとったウェリントン型のセルフレーム。
太めのテンプルがエッジィな雰囲気を添える。60年代のデザインをモダンに再解釈した一本だ。

『Oliver Peoples』OV5508U 49 1752

※掲載商品は、眼鏡市場新宿東口本店含む、限定店舗での取り扱いとなります。

Photography: Marisa Suda
Styling &Model: Yumeno Ogawa
Text: Ayana Takeuchi
Production: 集英社