聞こえをサポートしてくれる、頼もしいパートナー。

人間は誰でも、年齢を重ねるごとに体の色々な部分が少しずつ衰えてきます。その影響を実感するのは、足腰が弱くなったり、食べる量が少なくなったり、文字が読みにくくなったりといった場面です。そして、もう一つの大きな自覚症状が「耳が聞こえにくくなった」というものです。やはり耳も他の部分と同じように、個人差はあるものの、年齢を重ねることでその働きは衰えていきます。耳が聞こえにくくなると、他の人達の会話が聞き取りにくくなり、コミュニケーションが上手く取れなくなったり、車や自転車などが近づいていることが分からず、危険を察知することが遅れたりして、日常生活に支障を来すようになります。そんな「聞こえ」に関する問題、悩みを改善してくれるのが「補聴器」です。

補聴器については、存在そのものを知っている人は多いものの、具体的にどういった機器なのか?どういった種類があるのか?利用することでどんなメリットがあるのか?といったことについて、理解が進んでいないようです。まず、補聴器とは、おもに疾病や加齢によって衰えた聞こえの機能をサポートする「管理医療機器」です。また、補聴器は通信販売などで見かける集音器などとは異なるものです。医師の診察や聴力検査を受けたり、販売店で細かい音の調整を行ったりしながら、一人ひとりの耳の状態や使用目的、使用環境に応じた聞こえをサポートしてくれる、頼もしいパートナーなのです。補聴器を使用することに抵抗がある方もいらっしゃいますが、補聴器を一度体験してみると、その素晴らしさを実感できるはずです。

ひとことで補聴器といっても、さまざまな種類があり、購入を検討する際に大いに悩むことになるかもしれません。ひと昔前までの補聴器は、マイクで拾った音を増幅させて、聞こえをサポートするというシンプルなものでしたが、最近は高性能なデジタル補聴器が数多く開発されており、余計な雑音を抑えたり、特定の音域や音声を聞き取りやすくするよう調整したりすることなども可能になっています。また、形状も非常にコンパクトで装用していることがほとんど分からないものや、オーソドックスなタイプにもカラーやデザインにこだわったもの、軽さや消費電力の低さにこだわったものなども登場しています。

難聴の悩みを抱えていた方々の多くが、補聴器を利用することで、難聴の悩みがなかった頃の快適な日常生活を少しずつ取り戻しています。「聞こえにくい」ことが原因で、家族や友人などとのコミュニケーションや、外出などが億劫に感じられるようになっていた方が、補聴器を装用することで元通りの積極性を取り戻したといった事例は、決して珍しいものではありません。補聴器は聞こえをサポートするだけの機器ではなく、「聞こえにくい」ことによる気持ちの負担を和らげる役割を担ってくれるようです。

補聴器と「聞こえ」について

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