​集英社がお届けするリレー連載

編集者の疲れ目をお助け!
メガネで仕事がラクになるって本当ですか?

Vol.1 雑誌編集者のお仕事編

文字と向き合う時間が長い編集者にとって、いつの時代も変わらず目の悩みはつきないもの。この連載では、目にまつわる悩みを抱えているけれどまだ理想のメガネには出会えていない!という3名の編集者が、眼鏡市場で自分にぴったりなメガネを探します。初回は3名そろっての座談会。雑誌作りに携わっているからこその、目の疲れやメガネの悩みについてリアルに語っていただきました!

小説すばる編集部
稲垣 ゆかり

2000年に集英社に入社。ファッション誌の「モア」編集部、「バイラ」編集部に在籍。2016年に、現在創刊から35年の歴史を持つ月刊小説誌「小説すばる」編集部へ異動し、現在副編集長。視力は低いものの、長年メガネに苦手意識があり、日常をほぼ裸眼で過ごしている。最近は老眼の気配も。

週刊少年ジャンプ編集部
齊藤 優

2005年に集英社に入社してから少年コミック誌である「週刊少年ジャンプ」編集部に配属。キャラクタービジネス室を経て現在「週刊少年ジャンプ」副編集長を務める。仕事のデジタル化による眼精疲労を常に感じている上、終日メガネを装着しているためキズや汚れが付きやすいことにも頭を悩ませている。

シュプール編集部
水野 裕美

2009年に集英社に入社。ファッション誌の編集部を複数経て、2021年より日本発信のモード誌としておなじみの「シュプール」編集部に在籍。小学校低学年から視力の低下を感じ始め、現在メガネ歴は25年。近視・乱視が進んだことでレンズがどんどん分厚くなり、メガネをおしゃれに楽しめないのが悩み。

雑誌によって全然違う! 編集者のお仕事

稲垣 : 私は6年前から「小説すばる」という小説のセクションにおります。文芸の編集者は担当の作家さんに寄り添いながら、作品を完成に導くお手伝いをするのが主な仕事内容。いまだ鉛筆を使って文字を書く作業が多かったり、FAXで原稿を受け取ることもあったり、世の中はどんどんIT化していますが、結構アナログな世界で生きています(笑)。

齊藤 : 僕は「週刊少年ジャンプ」で副編集長を務めています。マンガ編集者の仕事はマンガ家さんと一緒に作品を作り上げていくという部分では、稲垣さんのような文芸の編集者と同じなのですが、僕自身、今は個別の作品を担当しておらず、台割(雑誌の構成をまとめた設計図のようなもの)の作成や原稿のネームの確認など、現場の管理が業務の中心ですね。

水野 : 私は「シュプール」という女性ファッション誌で美容企画を担当しています。企画が決まったらまずはページ構成を考えて、フォトグラファーやヘアメイクなどスタッフの方々に依頼。そこから綿密に打ち合わせをして、撮影→原稿執筆という流れで基本的には動いています。

原因はそれぞれ違えども目の疲れは共通のようで…

齊藤 : 今は紙のマンガ誌を作るプロセスもだいぶデジタル化しているため、一日中モニターとにらめっこしている時間が長いんですよ。ディスプレイの明るい光をずっと見ていると、やっぱり眼精疲労が蓄積していく感じがしますね。

水野 : 私も企画のコンテ作成からゲラ(雑誌を出版する前に、すべての内容をチェックするための校正紙)の確認まで、今はほぼタブレット上で行っているので、齊藤さんに同感です。

稲垣 : 水野さんは美容担当であれば、校了のときもかなり目を使っているのでは? 化粧品を撮影した場合、編集者は実際の商品の色がしっかりと印刷物に反映されているか、校了時に細かく確認をしなくてはいけないんです。私も以前、女性誌にいたのでその大変さが分かります。

水野 : そうなんですよ。私の編集部では校了時、文字はデータで、色は紙で確認することが多いのですが、タブレットと紙の両方とにらめっこしているときが一番、目が疲れます。オンライン打ち合わせが増えたことで、さらに疲れの度合いが増しているのかも? 白目の充血がなかなか取れないことも悩みです。

稲垣 : 逆に私はみなさんと違って、モニターよりも紙で文字を見ることが多いのですが、それはそれですごく疲れを感じます。校了のときは3日間で400ページ近い分量の原稿を読まなくてはいけないし、校閲さんからの赤字もすべて紙で来るので、文字を目で追っているとだんだん目がチカチカしてきます(笑)。

齊藤 : なるほど。それぞれ仕事の内容は違いますが、仕事で目が疲れることに変わりはないんですね。

普段、メガネはどう使ってる?

水野 : 視力がかなり悪いので出先ではコンタクトレンズ、自宅ではメガネを使用しています。手持ちのメガネはレンズがかなり厚く、野暮ったく見える気がするので、完全に自宅用と化しています。

稲垣 : 私はメガネを持ってはいるのですが、実はほぼ使っていなくて。メガネをかけると、かえって目が疲れたり頭が痛くなったりしてしまう気がするんです。コンタクトはアレルギーがあるため使用できなくて、視力が落ちているにもかかわらずなんとか裸眼でやり過ごしています。でも最近はいよいよ老眼も気になり始めて……。

水野 : 齊藤さんは基本的にいつもメガネをかけているとのことですが、コンタクトは一切使わないんですか?

齊藤 : 学生時代はコンタクト派でした。でも入社してから忙しすぎて、コンタクトを毎日装着する気力がなくなりまして(笑)、それ以来、ずっとメガネ派なんです。ちなみに今の眼鏡は6年目なのですが、先日、メガネ屋さんにお直しに持って行ったら「いいかげんもう限界です」と言われちゃいました(笑)。

稲垣 : それはかなり使い込んでいますね(笑)

理想のメガネを手に入れるなら?

齊藤 : 僕はモニターを見る時間が長いので、次に作るメガネもブルーライトカット機能はマストです。あとずっとかけているせいか、とにかく汚れや傷がつきやすい。そこにフォーカスした機能があるとうれしいですね。

稲垣 : メガネが苦手な私でも心地よく使えるものがあれば、ぜひ出会いたいです。最近、近視に加えて老眼も始まってきたので、近視用と老眼用、2本用意した方がいいのか、それとも遠近両用のものを1本作った方がいいのか、そこで悩んだまま、なかなか前に進めません。

水野 : 私の場合は、かけていることで“おしゃれな人”と思わせてくれるメガネでしょうか。オンライン会議のときも、相手の方がメガネをかけていると素敵だなと思うのですが、いざ自分が手持ちのメガネをかけると、牛乳瓶の瓶底のようなレンズで一気に休日っぽさが出てしまいます(笑)。

齊藤 : 僕も視力がどんどん落ちてきたせいで、レンズがかなり分厚くなってしまいました。しかもフレーム自体は数年前に選んだものなので、手持ちのメガネが今の自分の年齢にとって正解なのか、そこも自信がなくて。

水野 : 確かにメガネってたくさん種類があるぶん、選び方がすごく難しい。だからこそ、今改めて手に入れるなら、機能性はもちろん、この先も自信をもって使えるような本当に“自分に似合う”メガネを選びたいですよね。

稲垣 : お話を聞いていると、私と悩みの質が違う! メガネ自体が苦手という初歩的な悩みをもつ私からしたら、お二人はメガネの先輩だなと思いました(笑)。私もこれを機に自分に合う一本を上手に使いこなせるようになりたいです。

次回、3人がついに眼鏡市場にてメガネをオーダー。目の悩みをすっきりと解決してくれる理想の一本にたどり着けるのか、乞うご期待!

撮影/芹澤信次 取材・文/野崎久実子 制作/集英社

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