メガネをかけていると、微妙なずれが気になる、買ったばかりの頃よりもフィット感が悪くなった感じがする……、といった経験はありませんか?メガネを長く使っている人ほど、こうしたことに慣れてしまい、不便なままでメガネを使ってしまいがちです。そんな悩みに応え、いつもベストな状態のメガネを使ってもらうために、眼鏡市場にはメガネのフィッティング教育を受けたスタッフが全店舗にいます。
そこで今回は、毎日メガネがかかせないライターが眼鏡市場のベテランフィッターさんを訪問。その技術を体感しました。
メガネをかけていると、微妙なずれが気になる、買ったばかりの頃よりもフィット感が悪くなった感じがする……、といった経験はありませんか?メガネを長く使っている人ほど、こうしたことに慣れてしまい、不便なままでメガネを使ってしまいがちです。そんな悩みに応え、いつもベストな状態のメガネを使ってもらうために、眼鏡市場にはメガネのフィッティング教育を受けたスタッフが全店舗にいます。
そこで今回は、毎日メガネがかかせないライターが眼鏡市場のベテランフィッターさんを訪問。その技術を体感しました。
筆者はおよそ1年前にメガネを購入。そして半年ほど前から、ちょっと顔の角度を変えただけでメガネが微妙にずれてきたり、テンプルの部分のネジがゆるんで、ぶらぶらしてしまったり(しかも片側だけ)、1年経った今では、だらしないメガネをかけているような状態になってしまいました。
不安と疑念を持ちつつ眼鏡市場の店舗に向かうと、眼鏡市場スタッフのフィッティング教育を担当している森さんが出迎えてくれました。
株式会社 メガネトップ テクニカルトレーニンググループ 森也寸志
30年間の店舗経験を経て、スタッフの接客技術指導を行うテクニカルトレーニンググループに所属。現在はフィッティングをはじめとしたスキルを、眼鏡市場の各店舗に伝達している。全国の店舗を回るため、年間の出張回数は100回以上。
森さん「今日はよろしくお願いします。使っているうちにメガネがずれてくるようになったということですね。正しいフィッティングになるよう、拝見します」
ぴしっとしたスーツ姿の森さん。普段、スタッフ教育をされていることもあって、会った瞬間から非常に安心感があります。さっそく相談してみると、時間が経つにつれてメガネがゆるんでくる悩みは、“よくある話”だということが分かってきました。
森さん「メガネがだんだんずれてくる一番の原因は、実はメガネのかけ外しなんです。メガネをかけるときには、テンプルのすぼまったところが頭蓋骨の広がっている部分を通るので、そのときにテンプルが少しずつ広がってしまうんです。
それから、テンプルの片側だけネジがゆるんでくるのもよくある話です。ネジは左に回すとゆるみますよね?じつは片側のテンプルのネジは同じ方向にネジ山があるので、テンプルの開閉動作がねじをゆるめる動きと同じ働きをしているんです。これは構造的にどうしても避けられません」
なるほど。自然に使っているだけで少しずつメガネの形も変化するんですね。「でも…」と森さんが続けます。
森さん「どこか一点に無理な力が加わって、フレームがゆがんでしまうケースもあります。たとえばいつも片手でかけ外しをしたり、メガネをしたまま着替えをしてシャツが引っかかったり、レンズを拭くときにテンプルを持ってしまったりですとか――」
構造上仕方ない部分だけでなく、使い方によって調整が変わりやすくなることもあるそうです。森さんも「だからこそ、半年から1年に1回の調整にいらっしゃるといいですよ」とアドバイスします。そして最後に大切なことを教えてもらいました。
森さん「あまり知られていないかもしれませんが、メガネには洋服や靴と同じように、人それぞれに合ったサイズがあるんです。見るポイントは「顔幅」・「鼻筋」・「耳位置」です。「顔幅」は、横方向の出っぱりとメガネの横幅が揃っていること。「鼻筋」は、鼻梁の高さや大きさ。そして「耳位置」は、よく見ると人によって、ついている位置がかなり違うんです。高い・低い、前寄り・後ろ寄りなどの差があるので、自分の耳に合わせてしっかり調整できるメガネを選ぶことが大切です」
フレームサイズのチェックポイント
【見るべきは3つのポイント】
「顔幅」:横方向の出っぱりとメガネの横幅が揃っているか。
「鼻筋」:鼻梁の高さや大きさにメガネが調整可能か。
「耳位置」:高・低や、前寄り・後ろ寄りなど、耳のついている位置に合わせて調整が可能か。
フィッティングについて一通りの説明を聞いたところで、いよいよ実際にメガネを再調整してもらうことに。
その前に、まずは現状を確認。
メガネがどれだけずれているのかをチェックしてもらいました。それがこちら。
写真のとおり、目の位置とメガネの位置が合っておらず、バランスが悪い状態です。しかも普段は、さらに右目のほう(正面から見て左)が少しずつずれ落ちてくるのです。
では、森さんのフィッティングでどれだけ変化があるのでしょうか。
まずはメガネの曲がりをフラットな状態にしてもらいます。テンプルの幅と耳の曲がりを、わざと少しゆるめてから調整がスタートしました。
最初に、目の位置の左右差や現状のメガネのずれ具合を確認します。
これは、瞳孔中心とメガネのレンズ中心を平行にするためのチェックです。
ここで鼻あての幅や上下を調整。ペンチのようなメガネ調整専用工具を使いながらも、繊細さが求められる作業です。
次にチェックするのは、目とレンズの距離。メガネには左右の傾きだけでなく、前後のゆがみもあるそうです。左右で、目からレンズまでの距離がそろっているかどうかがポイントになります。
さらに横からレンズの角度を確認します。
日常生活において人間は、水平よりもやや下の角度から物を見ていると言われています。そのため、レンズは目に対して5°~10°前後下に傾いているのがベスト。レンズ角度を調整した際に、ずれが生じないかも同時にチェックしていきます。
最後に耳のかけ位置を調整します。
耳の付き方に合わせて、テンプルを曲げていきます。耳の後ろの骨(特に左耳側)がかなり出ているとのことで、それに合わせた形を作っていきます。
専用のヒーターで温めてから、手作業で調整してフィッティング、さらにまたヒーターで温めて…、と微調整が繰り返し行われていきます。
そして、フィッティングが完了した状態がこちら。
調整前との大きな違いは、目とレンズのバランスがほぼ左右均一になっている点です。目の位置の左右差に合わせて、メガネも「まぶたの下と、メガネのアンダーリム(縁の下側)の距離」が左右で同じになるようにそろえています。
メガネだけを見てみても、左右でテンプルの曲がりの違いがわかります。
見かけの違いもさることながら、一番の違いは“かけ心地”です。特に鼻のフィット感は、買ったときよりも良いんじゃないかと思うほどです。
フィッティングを再調整する前は、メガネが下にずれるのを防ぐために、鼻パッドを食い込ませるようにしてかけていました。しかし調整後は、自然に良い位置にはまるような感覚です。
また、鼻がしっかりフィットするということは、それを支えるテンプルもより骨格に沿ったカーブになったのだと思います(今回の場合は、元のテンプルがゆるかったらしく、鼻に比べると耳のフィット感の違いはそれほどありませんでした)。購入後1年経っていても、これだけフィット感が良くなるなんて驚きです!
森さんに聞いたところ、「調整はいつ来ていただいてももちろん無料です」とのこと。これは定期的に調整しないと損です。ちなみに調整時間は、およそ15分の所要時間でした。
眼鏡市場各店舗のスタッフは、森さんも監修したというビデオでの研修を受け、その後、実技の研修も受けているそうです。そのため、どの店舗でも安定した技術でお客様のフィッティングを行うことができます。
そして、森さんに眼鏡市場ならではのフィッティングの特徴について聞くと、こんな答えが。
森さん「眼鏡市場では、必ずフレーム選びの段階でフィッティングをしています。購入後、レンズが入ったメガネを受け取るときにフィッティングをしても、そもそもメガネのサイズが合っていなければ調整に限界があります。みなさんも靴を買う前には試着をしますよね?実はメガネも同じなんです。
日常的に使うからこそ、デザインだけでなくサイズのフィット感や快適性も重視して選ばないと、長く使える1本になりません。満足度の高い1本をお買上げいただくために、この点は大切にしています」
「日常的に使うからこそ、快適であるべき」という言葉は、まさにそのとおりです。たとえ微妙なずれだとしても、1日に何度も気になることがあります。こうした小さな気持ち悪さを解消してくれるのがフィッターさんの仕事なのです。
眼鏡市場が掲げる「ちゃんと選ぶなら」を買った後でも体現しているのが、このフィッティングサービス。全国の店舗で随時受け付けているので、今回の記事を読んで、メガネのフィッティングがちょっとでも気になると感じたメガネユーザーのみなさんは、ぜひ一度足を運んでみてください。
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